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新しい季節 [雑事]

ほとんど毎朝、日課のように電車に乗る前にコンビニに立ち寄って、ペットボトルを2本買うようになって、1年以上経つ。

コンビニで毎朝立っている店員さんは、大抵同じ人だ、と気がついたのは数ヶ月経ってからかもしれない。
2人いる時もあるが、1人はいつも同じ人だ。
最初の頃はポイントカードを出して、その後クレジットカードを出して、電子マネーで買っていた。
財布のカード入れがキツくて、中々取り出せない。
特に他に客はいないけど、商品のバーコードはピピっと読み取り、商品も袋に入れた、でもまだカードが出てないと店員さんも手持ち無沙汰かな、と顔をあげると、予想通りの表情。

そんな朝を送るうちに、毎日もらうビニール袋がたまる一方なので、断るようになった。
その頃には、中々出てこないカードも、その店員さんなら表情を変えずに一緒に待ってくれるようになった。
暫くしたら、袋を断らなくても、バーコードを読んだらペットボトルをスッと2本整えて差し出すようになった。もちろん、こちらはカードと格闘しているのだから、彼女は更に時間を持て余すことになる。
客が忙しそうにレジの前で財布をいじったり、商品をカバンに詰めたりするのを、ただ見ているのに気がひけるのか、店を出る時に、後ろから「行ってらっしゃいませ」と大声で送ってくれるようになった。

その後、スマホのバーコード決済なるものが登場した。しかもポイントカードも同じアプリに入っている。
2本のペットボトルをレジに置いたら、アプリを起動して、まずポイントカードを表示して読み取らせ、次に決済のバーコードを表示させて読み取らせる。
簡単で早い。
毎朝、機械的な表情だったのが、最初にバーコードで決済した日だけは、感激的な表情をした。「もう終わり?」みたいな。
その頃から、店には、別の店員がかわるがわる立つようになり、長らく朝の主となっていた、その店員は見なくなった。
朝、店に入って誰もレジにいなくても、ペットボトルを選んでいる間にスッとレジに入って待ち構えられるということもなくなり、袋に入れるのは断るようになり、大声で送り出されなくなった。
セルフレジも入って、レジの店員さんが誰かを見なくなった。

ところが、今月に入ったある朝、2本ペットボトルをレジに置いたら、ピピっと読み取り、バーコードをピピっと読み取り、ボトルを揃えて差し出す店員に出現した。
コロナのためにマスクをしていて、顔がよく見えない。髪型はパーマが入ってるし、メガネはメタリックで上品な感じで、黒髪を後ろで束ね黒縁メガネの中学生みたいだった朝の主とは違うようにも見える。
名札を見たって、かつての朝の主の名前は知らないし、同一人物かは結局分からない。

そこで、以下のように整理を付けることにした。
朝の主は髪型やメガネを変えて、就活していたのだが、春休みに入ったので、初任給までの繋ぎを稼ぐ為にコンビニレジに復帰した、と。
2020-03-20T23:37:21.jpeg

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